人工血管の障害年金診断書|心疾患用の記載ポイントを社労士が解説

「人工血管を入れたことが書かれていれば十分ですか?」

「手術後も疲れやすく、仕事を減らしていることをどう伝えればよいですか?」

「診断書と病歴・就労状況等申立書で内容がずれないか心配です」

人工血管による障害年金の診断書では、手術の事実だけでなく、原因疾患、挿入部位、現在の症状、一般状態、生活・仕事への制限が重要です。

福岡で請求を検討している方へ、「循環器疾患の障害用」診断書の確認点を社労士が解説します。

この記事で分かること

  • 人工血管の請求で使う診断書の種類
  • 大動脈疾患欄・一般状態区分・労働能力の確認点
  • 診断書作成前に医師へ渡すとよい情報
  • 病歴・就労状況等申立書との整合性

結論|「人工血管あり」だけでなく現在の生活・就労制限が重要

胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤への人工血管挿入は、障害認定基準に3級の例示があります。ただし自動認定ではなく、一般状態区分が「イ」または「ウ」であることなども示されています。

手術名・年月日・部位に加え、症状、血圧管理、家事・外出の負担、勤務上の配慮が一貫していることが重要です。

人工血管の診断書を依頼する前に、申請の組み立てを確認しませんか?

初回相談は無料です。福岡市中央区平尾の事務所、またはJR博多駅直結の相談会場でご相談いただけます。

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人工血管では「循環器疾患の障害用」診断書を使う

大動脈解離・大動脈瘤を原因として請求する場合、通常は診断書(循環器疾患の障害用・様式第120号の6-(1))を使います。日本年金機構は、作成前に診断書の種類や記入する症状の日付を年金事務所等へ確認するよう案内しています。

通称「心疾患用」ですが、正式名称は「循環器疾患の障害用」です。別の障害も検討する場合は、必要な診断書が変わることがあります。

診断書で確認したい5つのポイント

1.傷病名・初診日・治療経過

傷病名、発症年月日、初診日、治療経過を確認します。救急搬送先と現在の通院先が異なる場合や、以前から高血圧で受診していた場合は、初診日の整理が必要です。

2.大動脈疾患欄の人工血管・部位・手術歴

「大動脈疾患」欄には、胸部大動脈解離とStanford分類、大動脈瘤、人工血管、ステントグラフトなどの項目があります。次の情報が手術記録と一致しているか確認します。

  • 原因疾患が胸部大動脈解離か、大動脈瘤か
  • 胸部・胸腹部・腹部のどの部位か
  • 人工血管置換術またはステントグラフト内挿術の名称
  • 手術年月日と、その後の再手術・合併症の有無

3.一般状態区分は実際の活動範囲と合っているか

一般状態区分表は、生活への影響を「ア」から「オ」で示します。「イ」は軽度の症状があり肉体労働は制限されるものの、歩行・軽労働・座業はできる状態。「ウ」は身の回りのことはできても時に少し介助が必要で、軽労働はできず、日中の50%以上は起居している状態です。

休憩の頻度、階段や買い物の負担、重量物の制限など、普段の状態を具体的に伝えます。

4.日常生活活動能力・労働能力を具体化する

就労中でも直ちに対象外にはなりません。仕事内容、勤務時間、欠勤・早退、重量物や夜勤の免除、在宅勤務、周囲の援助など、実際の制限や配慮が検討材料になります。

通勤後に休む、連続勤務が難しい、血圧上昇を避けて業務を限定している、といった事実を整理しましょう。

5.高血圧がある場合は治療内容も確認する

大動脈疾患欄には、高血圧症がある場合、「高血圧症」の欄にも記載するよう注意書きがあります。障害認定基準では、適切な生活習慣の修正を行い、3剤以上の降圧薬を適切な用量で継続しても、なお収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上となる状態を「難治性高血圧」としています。

血圧値、薬の種類数、服薬状況、測定時期、合併症を確認します。「難治性」かどうかは医師の医学的判断によります。

診断書・申立書・初診日のつながりをまとめて確認します

福岡の障害年金専門社労士が、医師へ伝える資料の準備から請求手続きまでサポートします。

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診断書を依頼する前に準備したいメモ

診察時間だけでは生活・仕事上の制限が伝わりにくいため、次の事実を1枚程度にまとめると説明に役立ちます。

  • 発症、救急搬送、手術、転院、再手術、現在までの時系列
  • 人工血管またはステントグラフトの部位と手術日
  • 息切れ、胸痛、動悸、疲労などの頻度と起こる場面
  • 家事、入浴、買い物、階段、外出で休憩や援助が必要な場面
  • 勤務時間、担当業務、欠勤、業務軽減、職場の配慮
  • 家庭血圧、服薬内容、通院頻度

症状を誇張したり、医師へ区分を指定したりせず、良い日と悪い日の頻度も客観的に伝えましょう。

病歴・就労状況等申立書との不一致に注意

診断書と申立書は、同じ経過と生活実態を説明します。発症日・初診日・手術日、症状、就労状況、援助の程度に大きな食い違いがないか確認します。

受領後は本人が書き換えず、氏名、現症日、初診日、手術歴、人工血管の部位、日常生活・労働能力、医療機関情報の記入漏れを確認します。

人工血管の手術日が障害認定日になるとは限らない

障害認定日は原則、初診日から1年6か月後、またはそれより前に症状が固定した日です。人工弁やペースメーカー等の特例を人工血管にそのまま当てはめず、初診日と請求時期を個別に確認しましょう。

よくある質問

Q1.人工血管を入れていれば診断書だけで3級になりますか?

いいえ。人工血管の挿入に加えて、一般状態区分なども確認されます。また3級は原則として障害厚生年金にある等級で、初診日に加入していた年金制度や保険料納付要件も満たす必要があります。

Q2.ステントグラフトも人工血管に含まれますか?

障害認定基準では、人工血管にはステントグラフトも含むとされています。診断書には専用欄があるため、部位と手術内容を確認します。

Q3.仕事を続けていても請求できますか?

就労中という理由だけで直ちに請求できなくなるわけではありません。実際の仕事内容、勤務時間、欠勤、業務制限、職場の配慮、帰宅後の休息状況などを具体的に整理します。

Q4.診断書は主治医に任せればよいですか?

医学的判断と記載は主治医が行います。ただし、診察室で伝えきれていない生活・就労上の制限がある場合は、事実をまとめたメモを用意して説明するとよいでしょう。

Q5.高血圧の薬を3種類飲んでいれば難治性高血圧ですか?

薬の数だけでは決まりません。生活習慣の修正、薬の用量・継続、治療中の血圧値などを踏まえて判断されるため、診療録に基づく医師の評価が必要です。

Q6.診断書の現症日はいつでもよいですか?

請求方法によって、診断書に記載すべき症状の日付や有効期間が異なります。作成を依頼する前に、年金事務所等で必要な時点を確認してください。

Q7.腹部大動脈瘤の人工血管も同じ基準ですか?

診断書には腹部の部位を記載できますが、障害認定基準の人工血管による3級例示は胸部大動脈解離・胸部大動脈瘤を対象としています。病変部位、合併症、生活・労働制限を含めた個別検討が必要です。

福岡で人工血管による障害年金を検討している方へ

人工血管の請求では、手術の事実、一般状態、日常生活・労働能力、初診日、申立書の内容を一貫して整理する必要があります。あひる社会保険労務士法人では、初回相談を無料で承っています。

本社は福岡市中央区平尾2-3-24 ビバーン平尾2F(西鉄平尾駅徒歩3分)、相談会場はJRJP博多ビル3F(JR博多駅直結徒歩1分)です。報酬は受給決定後の障害年金2か月分で、不支給の場合は報酬をいただきません。着手金は通常0円です。

人工血管の障害年金申請を、福岡で相談したい方へ

診断書を依頼する前の段階でもご相談いただけます。現在の症状や就労状況を伺い、必要な準備を一緒に整理します。

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最終更新日 7日 ago

投稿者プロフィール

野田 大吾郎(特定社会保険労務士)
野田 大吾郎(特定社会保険労務士)特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。

そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。

もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
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