糖尿病性網膜症と障害年金|視力・視野の認定基準を社労士が解説
「糖尿病性網膜症で視力が下がり、仕事に支障がある」
「片眼だけ悪くても障害年金の対象ですか」
「視力と視野のどちらで審査されますか」
糖尿病性網膜症は、糖尿病の血糖値ではなく、眼の障害の認定基準によって視力・視野を中心に評価されます。
✅ この記事で分かること
- 糖尿病性網膜症の等級基準
- 矯正視力と視野検査の扱い
- 初診日の考え方
- 眼の障害用診断書の要点
- 仕事や生活状況の伝え方
💡 この記事の結論
糖尿病性網膜症でも、矯正視力または視野が認定基準に該当すれば障害年金を受給できる可能性があります。検査方法と数値、糖尿病からの診療経過を正確にそろえることが重要です。
糖尿病性網膜症は「眼の障害」として認定されます
眼の障害は、視力障害、視野障害、その他の障害に分けて判断されます。視力は原則として適正に矯正した視力を用い、両眼を別々に測定します。2022年改正後は「両眼の視力の和」ではなく、良い方の眼と他方の眼の視力で判定します。
| 等級 | 視力の主な基準例 |
|---|---|
| 1級 | 両眼の視力がそれぞれ0.03以下など |
| 2級 | 両眼の視力がそれぞれ0.07以下など |
| 3級 | 両眼の視力がそれぞれ0.1以下 |
このほか、一眼の視力と他眼の手動弁以下を組み合わせた基準、ゴールドマン型視野計や自動視野計による視野基準があります。3級は障害厚生年金に限られます。
視野障害は検査方法ごとの数値を確認します
糖尿病性網膜症では、視力だけでなく視野が狭くなることがあります。ゴールドマン型視野計では周辺視野角度の和や中心視野角度、自動視野計では両眼開放視認点数や中心視野視認点数が使われます。診断書には検査方法と測定値の記載が必要です。
「見えにくい」という訴えだけでなく、読字、階段、屋外移動、調理、服薬管理、パソコン作業などの支障も整理します。ただし、日常生活の説明が検査結果と矛盾しないことが大切です。
糖尿病性網膜症の初診日と申請書類
網膜症は糖尿病の合併症であるため、眼科の初診日ではなく、糖尿病について初めて医師の診療を受けた日が初診日となることがあります。初診日に加入していた制度により、障害基礎年金か障害厚生年金か、3級の有無が変わります。
眼の障害用診断書で確認する項目
- 左右それぞれの裸眼視力と矯正視力
- 矯正不能の場合の医学的理由
- 視野計の種類と測定結果
- 手術・レーザー治療等の経過
- 症状が生活・労働に与える影響
糖尿病内科と眼科の記録が分かれている場合は、受診経過を時系列に並べ、病歴・就労状況等申立書と診断書の整合を確認します。
見え方の変動も主治医へ伝える
出血や治療前後で視力が変動する場合、一度の数値だけでは普段の状態を説明しにくいことがあります。検査日、治療日、見え方の変化を記録し、どの時点の現症で請求するかを確認します。白杖、拡大読書器、音声読み上げ、家族の誘導などを利用している場合も、生活上必要な支援として具体的に整理しましょう。
糖尿病性網膜症と障害年金のよくあるご質問
Q1. 片眼だけ視力が低くても年金になりますか?
片眼だけでは年金等級に届かない場合があります。ただし他眼の視力との組合せや視野、障害手当金の可能性も含め確認します。
Q2. 裸眼視力で判断されますか?
原則は最良の矯正視力です。矯正不能または装用困難と医学的に認められる場合は例外があります。
Q3. 視力が基準外でも視野で認定されますか?
視野基準に該当すれば可能性があります。指定された検査方法による数値を診断書へ記載します。
Q4. 眼科初診日が初診日ですか?
糖尿病初診日となる場合があります。糖尿病と網膜症の相当因果関係を踏まえて確認します。
Q5. 手術後は申請できませんか?
術後でも障害が基準に残れば検討できます。治療後の矯正視力・視野で判断します。
Q6. 働いていても対象ですか?
就労の事実だけでは決まりません。検査基準とともに、職種、補助機器、勤務配慮も説明します。
Q7. どの診断書を使いますか?
眼の障害用診断書が基本です。糖尿病のコントロール状態も同時に問題となる場合は、必要書類を年金事務所等へ確認します。
あひる社会保険労務士法人の代表社労士・野田大吾郎が、福岡市平尾・博多駅の会場またはオンラインで対応します。検査結果の写しやお薬手帳を手元に置いていただくと、詳しい治療経過を確認しやすくなります。
最終更新日 5日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
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