人工透析と障害年金の等級|原則2級・1級・3級を社労士が解説
「人工透析を始めたら何級になりますか」
「透析中でも1級になることはありますか」
「3級と説明されたのですが正しいですか」
人工透析中は原則2級ですが、障害年金の受給には初診日・納付要件も必要です。1級・3級の扱いも、透析の有無と全身状態を分けて考えます。
✅ この記事で分かること
- 人工透析が原則2級となる根拠
- 1級が検討される状態
- 透析中と3級の関係
- 障害基礎年金・厚生年金の違い
- 診断書で確認される内容
💡 この記事の結論
人工透析療法を施行中の方は、腎疾患の認定基準上、原則として障害等級2級です。主要症状、検査成績、長期透析による合併症、日常生活状況がさらに重ければ1級が検討されます。3級は主に透析前や移植後の腎機能障害で問題になります。
人工透析は障害年金2級が原則です
日本年金機構の腎疾患による障害認定基準では、人工透析療法施行中のものは2級と認定すると定められています。血液透析だけでなく、腹膜透析など人工透析療法を継続している場合も対象となり得ます。
ただし「透析をしていれば自動的に支給される」という意味ではありません。原因傷病の初診日を特定し、原則として保険料納付要件を満たし、年金請求書や診断書等を提出して審査を受ける必要があります。
人工透析で1級が検討されるケース
透析中であることに加え、主要症状、検査成績、長期透析による合併症、具体的な日常生活状況が極めて重い場合は、1級が検討されます。腎疾患の基準では、高度異常の検査所見があり、身の回りのこともできず、常時介助が必要で活動範囲がおおむねベッド周辺に限られる一般状態が1級の例です。
合併症があるだけで直ちに1級ではありません。心血管系、骨関節、神経系等の合併症が、日常生活へどの程度の制限を生じさせているかを診断書で示します。
人工透析中に3級となるのが原則ではありません
人工透析を継続している状態は原則2級です。そのため、初診日に厚生年金へ加入していたとしても、透析中の状態を通常3級とする整理ではありません。
3級が問題になるのは、透析導入前で一定の腎機能異常と労働制限がある場合や、腎移植後に透析が不要となり、なお腎機能障害や労働制限が残る場合などです。3級は障害厚生年金だけにあり、初診日に国民年金加入だった方の障害基礎年金にはありません。
等級判断と併せて3つの受給要件を確認します
- 原因となった腎疾患の初診日が特定できること
- 初診日前の保険料納付要件を満たすこと
- 障害認定日または請求時に等級へ該当すること
糖尿病性腎症では、透析開始日ではなく糖尿病の初診日まで遡ることがあります。初診日の加入制度によって受けられる年金の種類が変わるため、最初に確認しましょう。
血液透析と腹膜透析のいずれでも、治療の名称だけでなく、開始日と継続状況を医療記録で確認します。透析後の血圧低下や強い倦怠感、送迎、家事援助がある場合も、日常生活の実態として具体的に整理しましょう。
よくあるご質問
Q1. 透析を始めれば必ず2級ですか?
原則2級ですが、受給が保証されるわけではありません。初診日、納付要件、請求書類も審査されます。
Q2. 腹膜透析も2級ですか?
人工透析療法として原則2級の対象です。治療方法、開始日、実施状況を診断書へ記載します。
Q3. 週の透析回数が少なくても2級ですか?
回数だけで一律に外れる基準ではありません。実施中の人工透析療法と全身状態を確認します。
Q4. 透析中に3級になることはありますか?
認定基準上、透析施行中は原則2級です。3級は透析前や移植後など別の状態で検討されます。
Q5. 1級になるには何が必要ですか?
透析に加えて非常に重い全身状態が必要です。検査、合併症、常時介助の必要性等を総合評価します。
Q6. 働いていても2級ですか?
就労だけで原則2級の扱いが変わるわけではありません。初診日等の要件と実際の治療状況を確認します。
Q7. 身体障害者手帳と同じ等級ですか?
手帳と障害年金は別制度です。手帳の等級がそのまま障害年金へ移るわけではありません。
あひる社会保険労務士法人の代表社労士・野田大吾郎が、福岡市中央区平尾の本社またはJR博多駅直結の相談会場で、治療経過と申請資料を丁寧に整理します。
最終更新日 4日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
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