慢性腎不全(透析前)の障害年金|検査値と等級を社労士が解説
「透析前でも障害年金を申請できますか」
「eGFRが低ければ何級ですか」
「働いていると対象外でしょうか」
慢性腎不全は、人工透析を開始する前でも、検査成績と一般状態の組合せが認定基準に該当すれば障害年金の対象となる可能性があります。
✅ この記事で分かること
- 透析前でも申請できる条件
- クレアチニン・eGFRの扱い
- 等級と一般状態の組合せ
- 初診日・納付要件
- 診断書と申立書のポイント
💡 この記事の結論
慢性腎不全は、透析前でも腎機能の検査異常と日常生活・労働への制限が基準に該当すれば、障害年金を受給できる可能性があります。検査値だけでなく、主要症状、治療経過、一般状態を総合して判断します。
慢性腎不全は透析前でも障害年金の対象になり得ます
腎疾患の障害は、自覚症状、浮腫・貧血等の他覚所見、検査成績、一般状態、治療・病状経過、日常生活状況を総合して認定します。「透析を開始するまで申請できない」という制度ではありません。
慢性腎不全の主な検査基準
| 検査項目 | 軽度異常 | 中等度異常 | 高度異常 |
|---|---|---|---|
| 血清クレアチニン | 3以上5未満mg/dL | 5以上8未満mg/dL | 8以上mg/dL |
| 内因性クレアチニンクリアランス | 20以上30未満mL/分 | 10以上20未満mL/分 | 10未満mL/分 |
eGFRが記載されている場合、10以上20未満を軽度異常、10未満を中等度異常として扱うことも可能です。検査値は変動しやすいため、経過中で病状を適切に表す成績が用いられます。
透析前の等級は検査値と一般状態を組み合わせます
| 等級 | 主な例 |
|---|---|
| 1級 | 高度異常が1つ以上あり、常時介助・終日就床に近い一般状態 |
| 2級 | 中等度または高度異常が1つ以上あり、軽労働ができない等の一般状態 |
| 3級 | 軽度以上の異常が1つ以上あり、肉体労働が制限される等の一般状態 |
3級は初診日に厚生年金へ加入していた方の障害厚生年金に限られます。数値だけが該当しても、一般状態との組合せが合わなければ同じ等級になるとは限りません。
慢性腎不全の申請で整理する内容
倦怠感、息切れ、浮腫、食欲不振、貧血などの症状と、食事・水分管理、通院、服薬、安静の必要性を整理します。買物、調理、入浴、階段、外出、通勤がどこまでできるか、家族の援助も具体化します。
初診日は腎不全と診断された日とは限りません。慢性腎炎、糖尿病、高血圧等の原因疾患との相当因果関係を確認し、最初の受診記録をたどります。診断書には検査日のそろった成績と一般状態を記載してもらい、申立書と整合させます。
透析導入が近いと説明されていても、申請時点で人工透析を行っていなければ「原則2級」の取扱いをそのまま適用するわけではありません。現在の腎機能と一般状態で判定します。反対に、透析開始後は認定日の特例が関係するため、開始日が分かる記録を保管し、請求時期を改めて確認しましょう。保存期治療中に仕事や家事を続けていても、休職、業務軽減、家族の援助が必要な場合があります。できている行為だけでなく、時間、休憩、援助の有無まで診察時に伝えることが重要です。
よくあるご質問
Q1. 透析前でも申請できますか?
申請できる可能性があります。検査異常と一般状態の組合せを確認します。
Q2. eGFRだけで等級が決まりますか?
検査値だけでは決まりません。症状、治療、一般状態、生活状況を総合評価します。
Q3. eGFRが10未満なら2級ですか?
自動的に2級ではありません。中等度異常として扱える一方、一般状態との組合せが必要です。
Q4. 働いていると3級ですか?
就労だけで等級は決まりません。勤務内容、制限、検査、一般状態を確認します。
Q5. 障害基礎年金に3級はありますか?
3級はありません。初診日に国民年金加入なら1級・2級が対象です。
Q6. 透析が決まってから申請すべきですか?
待つ必要があるとは限りません。現在の状態が基準に該当するか早めに確認します。
Q7. 糖尿病性腎症の初診日はいつですか?
糖尿病の初診日まで遡ることがあります。原因疾患からの診療経過を確認します。
あひる社会保険労務士法人の代表社労士・野田大吾郎が、福岡市中央区平尾の本社またはJR博多駅直結の相談会場で、治療経過と申請資料を丁寧に整理します。
最終更新日 4日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
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