肺がんの障害年金|呼吸機能の認定基準と申請ポイントを社労士が解説
「肺がんの息切れで障害年金を申請できますか」
「肺機能の数値は何を見られますか」
「在宅酸素療法を始めた場合の等級を知りたいです」
肺がんでは、悪性新生物としての全身状態に加え、切除後や病変による慢性呼吸不全がある場合、呼吸器疾患の認定基準も踏まえて検討します。
✅ この記事で分かること
- 肺がんと呼吸機能の評価
- 動脈血ガス・肺機能の目安
- 在宅酸素療法の扱い
- 診断書で伝える息切れ
- 障害認定日の注意点
💡 この記事の結論
肺がんではステージだけでなく、安静時・労作時の息切れ、検査成績、酸素療法、全身状態、生活制限を総合評価します。肺切除の事実だけで等級は決まらないため、検査と実生活の両面を診断書へ反映します。
肺がんの障害年金は2つの視点で検討します
がんそのものや治療による全身衰弱は悪性新生物の基準で、慢性呼吸不全が残る場合は呼吸器疾患の基準も踏まえて評価します。どちらか一つの数値だけでなく、病状、検査、治療、合併症、日常生活を総合します。
呼吸機能では動脈血ガスと生活状況を確認します
| 検査項目 | 軽度異常 | 中等度異常 | 高度異常 |
|---|---|---|---|
| 動脈血O2分圧 | 70~61 Torr | 60~56 Torr | 55 Torr以下 |
| 予測肺活量1秒率 | 40~31% | 30~21% | 20%以下 |
検査値は目安であり、動脈血ガスを優先しつつ、息切れや一般状態等を総合して認定されます。
肺がんによる息切れを具体的に伝えます
- 平地を何メートル歩くと休むか
- 階段や着替え、入浴で息切れするか
- 会話や食事中にも呼吸が苦しくなるか
- 外出時に付き添いや車いすが必要か
- 呼吸苦で夜間に目が覚めるか
「息切れあり」だけでなく、動作との関係を主治医へ伝えます。
在宅酸素療法の等級と認定時期
常時24時間の在宅酸素療法を行い、軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のものは原則3級とされ、症状や検査、生活状況によって上位等級も検討されます。3級は障害厚生年金だけです。
認定時期は原則として在宅酸素療法の開始日ですが、初診日から1年6か月を超える場合は通常の障害認定日との関係を確認します。
肺切除後も残存機能と全身状態で判断します
肺葉切除や片肺全摘の手術名だけで一律に等級が決まるわけではありません。残った呼吸機能、酸素療法、再発・転移、治療の副作用、活動範囲を示します。呼吸器疾患用とその他の様式のどちらが適切かも事前に確認しましょう。
がんの障害年金を申請する基本的な流れ
STEP1 初診日の確認:がんに関する最初の受診先と受診日を、紹介状、診療録、検査資料などから確認します。
STEP2 納付要件と認定日の確認:初診日の加入制度と保険料納付状況を確認し、原則の1年6か月後または各障害の特例日を整理します。
STEP3 診断書の準備:がんの部位と主な障害に合う診断書様式を選び、治療経過、検査結果、一般状態、日常生活と就労への影響を主治医へ共有します。
STEP4 申立書と請求書の作成:発症から現在までを時系列に整理し、診断書と矛盾しない病歴・就労状況等申立書を作成します。体調が厳しい場合は、ご家族や専門家の支援を受けながら進めても問題ありません。
よくあるご質問
Q1. 肺を切除すれば障害年金を受給できますか
手術だけで決まらず、残る呼吸障害や全身状態、生活制限で判断されます。
Q2. SpO2だけで等級は決まりますか
一つの測定値だけでは決まりません。動脈血ガス、肺機能、症状等を総合します。
Q3. 在宅酸素なら必ず3級ですか
常時施行などの条件があります。臨床症状や生活状況により上位等級の可能性もあります。
Q4. 3級は国民年金でも受けられますか
障害基礎年金には3級がありません。初診日に厚生年金加入かを確認します。
Q5. 抗がん剤の倦怠感も同時に評価されますか
治療による全身衰弱も評価材料です。呼吸機能と生活への影響を合わせて示します。
Q6. 検査値が基準より良いと申請できませんか
数値は目安です。病状、合併症、日常生活状況を含め総合的に判断されます。
Q7. 診断書は呼吸器疾患用ですか
呼吸障害が中心なら候補ですが、病状に応じて適切な様式を年金事務所等へ確認します。
あひる社会保険労務士法人では、代表社労士・野田大吾郎をはじめ障害年金を扱うスタッフが、診療経過と生活・就労上の支障を一緒に整理します。福岡市中央区平尾の本社、JR博多駅直結の相談会場のほか、電話・LINE・オンラインでも相談できます。
最終更新日 4日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
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