精神疾患で働きながら障害年金を受給するポイントを社労士が解説
「仕事をしていると精神の障害年金は難しいですか」
「短時間勤務でも就労として不利になりますか」
「職場の配慮を診断書へどう伝えればよいですか」
うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神疾患では、就労の有無だけでなく、仕事の種類、内容、勤務状況、職場で受けている援助や配慮を含めて障害状態が判断されます。
✅ この記事で分かること
- 精神疾患と就労の審査上の関係
- 勤務時間より先に整理すべき項目
- 職場の配慮・援助の伝え方
- 仕事後の日常生活を示す方法
- 診断書と申立書の整合
💡 この記事の結論
精神疾患があって働いていても受給できる可能性はあります。安定就労に見えても、短時間勤務、頻回な欠勤、単純業務への変更、上司の見守りなどによって初めて勤務を維持できているなら、その実態を具体的に示すことが重要です。
精神疾患は「働いているか」だけで判断されません
精神の障害に係る等級判定では、就労していることだけで直ちに日常生活能力が向上したとは捉えません。仕事の種類、内容、就労状況、職場で受けている援助、他の従業員との意思疎通などを確認し、療養状況や日常生活全体と合わせて判断します。
したがって、一般雇用か障害者雇用か、フルタイムか短時間かという名称だけで結論を出すことはできません。
精神疾患の就労状況は6項目に分けて整理します
- 週・月の勤務日数と実労働時間
- 欠勤、遅刻、早退、休職の頻度
- 業務の複雑さ、責任、配置転換
- 指示を理解し実行するための援助
- 対人交流、報告・相談の状況
- 勤務後や休日の休息と家族の援助
「問題なく勤務」と記載されても、実際には同僚が確認し直している場合があります。表面上の結果だけでなく、その結果を支える援助も共有します。
職場の配慮は具体例と頻度で伝えます
残業免除、在宅勤務、静かな席、業務量の削減、通院日の休暇、体調悪化時の休憩、上司による声掛けなどを整理します。「配慮あり」だけでなく、配慮がなければ何が起きるのかまで説明しましょう。
主治医が職場の状況を把握していないこともあるため、受診時に勤務表や簡潔なメモを持参する方法があります。
帰宅後と休日の状態も重要です
勤務中は緊張で持ちこたえても、帰宅後は横になり、食事の準備、服薬管理、入浴などを家族に頼る方がいます。休日をすべて回復に充て、外出や家事ができない場合もあります。
就労場面だけを切り取らず、一週間を通した生活能力を診断書と申立書へ反映させます。
収入額のみで障害状態を決めないことが大切です
給与は参考資料になり得ますが、高い・低いだけで等級が決まるわけではありません。賞与や勤続年数によって給与が高くても、現在は大幅な配慮を受けている場合があります。反対に収入が少なくても、病状が等級に該当しなければ認定されません。
働きながら障害年金を申請する基本的な流れ
STEP1 初診日を確認:現在の傷病について初めて医師の診療を受けた日を特定し、その日の年金加入制度を確認します。障害基礎年金か障害厚生年金か、3級の対象になり得るかに関わる大切な日です。
STEP2 保険料納付要件と請求時期を確認:初診日の前日における納付状況と、原則として初診日から1年6か月後の障害認定日を確認します。就職日や休職日が障害認定日になるわけではありません。
STEP3 病状と就労実態を整理:勤務時間、仕事内容、欠勤、遅刻・早退、休憩、職場の配慮、援助者、帰宅後や休日の状態を記録します。雇用契約上の条件だけでなく、実際にどのように勤務を維持しているかが重要です。
STEP4 書類の整合を確認:診断書と病歴・就労状況等申立書で、病状、日常生活、就労状況が食い違わないようにします。勤務表や給与明細、配慮事項が分かる資料は、必要に応じて説明の裏付けにします。
よくあるご質問
Q1. パート勤務なら受給しやすいですか
雇用形態だけでは決まりません。実労働時間、援助、欠勤、生活状況を総合します。
Q2. 正社員だと申請できませんか
正社員でも申請できます。配慮なく安定就労している場合は慎重な検討が必要です。
Q3. 在宅勤務は配慮になりますか
通勤や対人接触が困難なための在宅勤務なら、理由と実態を説明します。
Q4. 休職中でも働いている扱いですか
在籍と実際の就労は分けて記載します。休職期間と理由を明確にします。
Q5. 主治医が仕事の状況を知りません
勤務表や配慮事項をメモにして、診察で事実を共有するとよいでしょう。
Q6. 給与が高いと不支給ですか
給与額だけでは決まりません。ただし就労能力を検討する資料にはなり得ます。
Q7. 家族の援助も書くべきですか
食事、服薬、金銭管理など勤務外の援助も日常生活能力を示す重要な情報です。
福岡で働きながら障害年金を検討している方へ
福岡市や北九州市、久留米市などで働く方の相談では、「勤務している」という一言だけでは分からない実態を丁寧に整理することが大切です。あひる社会保険労務士法人では、代表社労士・野田大吾郎をはじめ障害年金を扱うスタッフが、初診日、診断書、生活状況、働き方を確認します。福岡市中央区平尾の本社、西鉄平尾駅徒歩3分の相談場所、JR博多駅直結徒歩1分の相談会場のほか、電話・LINE・オンラインでも相談できます。
最終更新日 4日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
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