事後重症請求と遡及請求の違い|選び方と注意点を解説
「遡及請求と事後重症請求は何が違いますか」
「認定日の診断書が取れない場合はどちらですか」
「両方を同時に検討できますか」
遡及請求と事後重症請求は、過去分が出るかどうかだけの違いではありません。障害等級に該当した時点、必要な診断書、受給開始月、請求期限が異なります。
✅ この記事で分かること
- ✅ 遡及請求と事後重症請求の比較
- ✅ 必要な診断書の違い
- ✅ 受給開始月の違い
- ✅ どちらを選ぶかの判断軸
- ✅ 現在分を遅らせない考え方
💡 この記事の結論
障害認定日にすでに等級相当だったことを証明できる場合は遡及請求、認定日には該当せず後から悪化した場合は事後重症請求が基本です。認定日資料が乏しいときは、現在分の請求を遅らせない方針も検討します。
遡及請求と事後重症請求の違いを比較
| 項目 | 遡及請求 | 事後重症請求 |
|---|---|---|
| 証明する時点 | 障害認定日当時 | 請求時点 |
| 受給開始 | 認定日の翌月分から | 請求日の翌月分から |
| 過去分 | 時効により原則最大5年 | 原則なし |
| 主な診断書 | 認定日分。1年以上空く場合は直近分も | 請求日前3か月以内の直近分 |
遡及請求は認定日当時の等級該当が前提です
現在の状態が重くても、認定日当時が軽かった場合や、当時の医学的証明ができない場合は遡及分が認められません。認定日後3か月以内の受診記録と所定診断書を確認します。
当時の生活や就労の申立ては診断書を補いますが、医学的証明そのものとは役割が異なります。
事後重症請求は現在の状態を基準にします
障害認定日には基準に該当しなかったものの、その後悪化して現在は等級相当となった場合の請求です。認められれば請求日の翌月分から支給されるため、準備の遅れが受給開始の遅れにつながります。
原則として65歳の誕生日の前々日までに請求書を提出する必要があります。
両方を視野に入れて請求方針を整理します
認定日当時と現在の双方が等級相当と考えられる場合、認定日による請求を行い、過去分が認められない場合にも現在分の判断がされるよう請求事由を整理することがあります。
書類の選択や提出方法は個別事情で異なるため、年金事務所へ確認します。
判断軸は金額より証明可能性です
「過去分が多いから遡及」と決めるのではなく、認定日頃の診療記録、等級相当性、初診日証明、納付要件を確認します。遡及資料を探している間に事後重症の提出が遅れることもあるため、調査期限を決めることが大切です。
障害年金の遡及請求を検討する基本手順
STEP1 初診日を特定:現在の傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を確認します。初診日は加入制度、保険料納付要件、障害認定日の起点を決めます。
STEP2 障害認定日を確認:原則は初診日から1年6か月を経過した日です。人工透析や人工関節など、傷病・治療によって認定時期の特例があるため個別に確認します。
STEP3 当時の記録を調査:認定日頃に受診していた医療機関へ、カルテの有無と診断書作成の可否を確認します。初診時の医療機関が別なら、初診日の証明資料も準備します。
STEP4 書類を整合:診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書の年月日や病状が矛盾しないようにします。現在重いという事実だけで、認定日当時の状態を証明できるわけではありません。
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よくあるご質問
Q1. 遡及請求の方が必ず得ですか
過去分の可能性はありますが、認定日当時の証明が必要で、必ず認められるわけではありません。
Q2. 現在の診断書だけなら事後重症ですか
原則として現在の状態を基にする事後重症請求を検討します。
Q3. 遡及が不支給でも現在分は認められますか
認定日当時と現在は別に判断され、現在分のみ認められる場合があります。
Q4. 事後重症は過去へ遡れますか
原則として請求日の翌月分からで、認定日まで遡るものではありません。
Q5. 65歳を過ぎても事後重症請求できますか
原則として65歳の誕生日の前々日までの提出が必要です。
Q6. 認定日診断書があれば遡及できますか
診断書に加え、初診日、納付要件、等級該当などの要件を満たす必要があります。
Q7. どちらか一つを先に選ぶ必要がありますか
状況に応じて両方を視野に入れます。提出書類と請求事由を事前に確認してください。
福岡で障害年金の遡及請求を検討している方へ
遡及請求は、福岡市や北九州市、久留米市から相談される方でも、当時の医療記録が残っているかによって準備方法が大きく変わります。あひる社会保険労務士法人では、代表社労士・野田大吾郎をはじめ障害年金を扱うスタッフが、初診日、障害認定日、時効、診断書の取得可能性を順に確認します。福岡市中央区平尾の本社、西鉄平尾駅徒歩3分の相談場所、JR博多駅直結徒歩1分の相談会場のほか、電話・LINE・オンラインでも相談できます。
最終更新日 4日 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
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