うつ病の障害年金が不支給になる理由と再申請のポイント
「うつ病で障害年金を請求したが、不支給の通知が届いた」
「診断書には生活のつらさを書いてもらったのに、なぜ認められなかったのか」
「再申請と審査請求のどちらを選べばよいか分からない」
うつ病の障害年金が不支給になったときは、同じ書類をそのまま出し直すのではなく、まず決定理由を確認することが重要です。初診日、保険料納付、障害の程度、診断書と申立書の内容など、原因によって取るべき対応は変わります。
この記事では、福岡で障害年金申請を支援するあひる社会保険労務士法人が、うつ病の障害年金が不支給になる主な理由と、不支給後に検討する審査請求・再請求の違い、書類を見直すポイントを解説します。
✅ この記事で分かること
- うつ病の障害年金が不支給になる主な理由
- 不支給通知が届いた直後に確認すること
- 審査請求と再請求の違い
- 再請求で診断書や申立書を見直すポイント
- 福岡で相談できる窓口
💡 この記事の結論
不支給後の第一歩は、通知書と年金事務所で不支給理由を確認し、「元の決定を争う審査請求」か「現在の状態で改めて行う再請求」かを見極めることです。
審査請求には、決定を知った日の翌日から3か月以内という期限があります。一方、再請求は前回と同じ内容を提出するだけでは原因が解消されません。過去の提出書類を取り寄せ、生活上の制限や就労上の配慮が事実どおり伝わっていたかを確認しましょう。
うつ病の障害年金が不支給になる主な理由
初診日を証明できない、または初診日の認定が異なる
障害年金では、現在の精神科・心療内科を初めて受診した日ではなく、うつ病の原因となった症状で初めて医師の診療を受けた日が初診日となる場合があります。最初に不眠、頭痛、食欲低下などで内科を受診していた場合は、その受診日が問題になることもあります。
古いカルテが廃棄されている、転院が多い、受診歴の記載が食い違うといった事情があると、初診日を確認できず不支給となることがあります。
初診日の前日に保険料納付要件を満たしていない
障害年金には、原則として初診日の前日において確認される保険料納付要件があります。初診日の認定が想定より前になった結果、納付状況が要件を満たさないこともあります。
納付要件が原因の場合、診断書を書き直すだけでは解消できません。まず初診日と年金記録を正確に確認する必要があります。
障害の状態が等級に該当しないと判断された
うつ病は、病名や通院期間だけで等級が決まるものではありません。食事、清潔保持、金銭管理、通院・服薬、対人関係、危機対応、社会性といった日常生活能力や、症状の経過、治療状況、就労状況などを総合的に確認されます。
診察では「変わりありません」とだけ答えていた、家族の援助が診断書に反映されていないなど、診察室から見えない生活実態が十分に伝わっていないケースもあります。
就労状況や職場の配慮が十分に伝わっていない
働いていることだけで直ちに不支給になるわけではありません。ただし、一般雇用で安定して勤務し、特別な配慮もなく働けているように書類上見えると、日常生活能力との整合性が確認されます。
実際には短時間勤務、単純作業への変更、欠勤・遅刻、上司の見守り、電話や接客の免除などがある場合、その具体的な内容を診断書や申立書で説明することが大切です。
診断書と病歴・就労状況等申立書に食い違いがある
診断書では「一人暮らしで援助なし」とされている一方、申立書では家族が毎日食事や服薬を支援しているなど、大きな食い違いがあると実態が伝わりにくくなります。病歴、通院歴、就労状況、日常生活について、書類全体の整合性を確認しましょう。
3級を請求できない加入制度だった
障害厚生年金には1級から3級がありますが、障害基礎年金は1級・2級のみです。初診日に国民年金へ加入していた方は、3級相当の状態であっても障害基礎年金3級として認定される制度ではありません。
不支給後は審査請求と再請求のどちらを選ぶ?
一般に「再申請」と呼ばれる手続には、元の決定に不服を申し立てる審査請求と、改めて障害年金を請求する再請求があります。目的が異なるため、混同しないようにしましょう。
| 比較項目 | 審査請求 | 再請求 |
|---|---|---|
| 目的 | 元の決定が法令や認定基準に照らして適切だったかを争う | 現在の状態や見直した資料で改めて請求する |
| 期限 | 原則、決定を知った日の翌日から3か月以内 | 審査請求のような3か月の期限はないが、請求時期が受給開始時期に影響することがある |
| 主な検討場面 | 決定時点の資料で認定判断に誤りがあると考える場合 | 前回資料の不足を補う場合や、その後に状態が変化した場合 |
| 注意点 | 期限内に争点と根拠を整理する必要がある | 前回と同じ資料を出すだけでは同じ判断となる可能性がある |
審査請求の決定にも不服がある場合は、社会保険審査会への再審査請求を検討できます。再審査請求は、審査請求の決定書の謄本が送付された日の翌日から2か月以内です。
どちらが適切かは、不支給理由、前回の請求内容、現在の状態によって異なります。期限があるため、通知書、診断書、申立書などをそろえて早めに専門家へ相談しましょう。
うつ病の障害年金を再請求するときのポイント
1. 不支給理由と前回の提出書類を確認する
通知書だけでは理由の詳細が分かりにくい場合は、年金事務所へ確認します。前回提出した診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書の控えも集め、どの要件が問題になったのかを特定します。
2. 現在の日常生活を7項目で整理する
「つらい」「何もできない」だけでなく、食事を用意できる頻度、入浴できない日数、服薬の声かけ、金銭管理、外出への同行などを具体化します。家族の援助があるから生活が保たれている場合は、援助がない状態も想定して整理します。
3. 医師に事実を共有し、現在の診断書を依頼する
希望する等級や評価を書くよう医師へ求めるものではありません。診察では伝わりにくい症状の波、家庭内の援助、仕事上の配慮をメモにし、医学的評価は医師へ委ねます。記入漏れや明らかな事実誤認があれば、提出前に医療機関へ確認します。
4. 就労状況を勤務先名や収入だけで終わらせない
勤務日数、労働時間、仕事内容、欠勤、休職、障害者雇用、職場の配慮、帰宅後の生活まで整理します。仕事を続けるために家族や職場が行っている支援も重要な情報です。
5. 診断書と申立書の内容をそろえる
発病から現在までの通院歴、症状、生活、就労の経過を時系列に整理し、診断書と申立書の間に事実上の矛盾がないか確認します。前回請求と異なる点がある場合は、状態の変化や新たに確認できた事実を説明できるようにします。
同じ傷病・同じ初診日で再請求する場合、日本年金機構には、前回請求時の初診日証明書類の利用を希望するための申出書があります。ただし、利用できるかは個別に確認されるため、提出前に年金事務所へ相談してください。
不支給理由ごとの見直し例
家族の援助が書類に反映されていなかった場合
一見すると身の回りのことができていても、実際は家族が食事、服薬、金銭管理、通院同行を担っていることがあります。再請求では、誰が、何を、どの程度支援しているかを具体的に整理し、医師にも事実を共有します。
働いている事実だけが目立っていた場合
短時間勤務や業務軽減、頻繁な欠勤があるのに、書類には会社名と収入しか書かれていない場合があります。職場で受けている配慮と、帰宅後は横になり家事ができないなどの生活状況をあわせて確認します。
不支給後に症状が悪化した場合
元の決定時点では等級に届かなかったものの、その後に症状が悪化し、日常生活上の援助が増えることもあります。この場合、現在の状態を基準とする再請求を検討します。診断書の対象時期や請求日が受給に影響するため、早めの準備が必要です。
これらは一般化した例であり、同じ事情があれば必ず認定されるという意味ではありません。個別の判断は、提出資料と認定基準に基づいて行われます。
福岡でうつ病の障害年金が不支給になった方へ
あひる社会保険労務士法人では、不支給通知と提出済み書類を確認し、不支給理由の整理、審査請求と再請求の検討、医師へ伝える生活状況の整理、病歴・就労状況等申立書の作成を支援しています。
代表は社会保険労務士の野田大吾郎です。本社は福岡市中央区平尾2-3-24 ビバーン平尾2F(西鉄平尾駅徒歩3分)、博多相談会場は福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビル3F(JR博多駅直結・徒歩1分)です。
初回相談は無料です。受給が決定した場合の報酬は年金2か月分、不支給の場合は報酬をいただきません。ご相談時に契約内容と費用を分かりやすくご説明します。
よくあるご質問
Q1. うつ病の障害年金が不支給でも再申請できますか?
改めて請求することは可能です。ただし、前回と同じ内容を提出するだけでは、不支給の原因が残ります。まず理由を確認し、審査請求と再請求のどちらが適切かを検討してください。
Q2. 審査請求と再請求の違いは何ですか?
審査請求は元の決定の適否を争う手続、再請求は改めて新しい請求を行う手続です。審査請求には原則3か月の期限があり、再請求は現在の状態や見直した資料で審査されます。
Q3. 不支給通知が届いたら、まず何をすればよいですか?
通知書を保管し、年金事務所で不支給理由を確認してください。提出した診断書や申立書の控えも集めます。審査請求を検討する場合は期限があるため、早めに動きましょう。
Q4. 働いていると再請求しても認められませんか?
就労していることだけで一律に決まるものではありません。勤務時間、仕事内容、欠勤、職場の配慮、仕事以外の日常生活などが総合的に確認されます。
Q5. 診断書を重く書き直してもらえばよいですか?
実際より重く書いてもらうよう依頼してはいけません。記入漏れや事実誤認は医療機関へ確認し、家族の援助や症状の波など、これまで伝わっていなかった事実を正確に共有します。評価は医師の医学的判断です。
Q6. 前回の初診日証明を再請求で使えますか?
同じ傷病・同じ初診日であれば、前回請求時の証明書類の利用を申し出られる制度があります。日本年金機構所定の申出書を使用し、利用の可否は個別に確認されます。
Q7. 審査請求の期限を過ぎたら何もできませんか?
審査請求の期限を過ぎても、現在の状態で再請求を検討できる場合があります。ただし、元の決定を争う手続とは異なり、受給開始時期にも影響し得ます。自己判断せず早めにご相談ください。
公的な情報を確認したい方へ
- 日本年金機構「審査請求・再審査請求」
- 九州厚生局「社会保険審査官に関するよくあるご質問」
- 日本年金機構「前回請求時の初診日証明書類の利用を希望するとき」
- 日本年金機構「精神の障害に係る等級判定の公的資料」
📞 うつ病の障害年金が不支給となりお困りの方へ
初回相談無料 / 成果報酬制(不支給の場合は報酬なし)
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まとめ
うつ病の障害年金が不支給になる理由は、障害状態だけではありません。初診日、保険料納付要件、診断書と申立書の内容、就労実態などを順番に確認する必要があります。
元の決定に誤りがあると考える場合は期限内の審査請求、現在の状態や見直した資料で改めて請求する場合は再請求を検討します。不支給通知が届いたら書類をそのままにせず、早めに原因を整理しましょう。
最終更新日 1か月 ago
投稿者プロフィール

- 特定社会保険労務士_全国社会保険労務士連合会 第40190102号
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障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
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